2022．1.2 新年礼拝
エレミヤ書 第31章7〜14節
本日はエフェソの信徒への手紙を中心に御言葉に聴いてまいりましょう。
この手紙が書かれた当時、エフェソは当時ローマ帝国のアジア州の首都で、港湾都市･商業都市として栄えておりました。この「エフェソの信徒への手紙」はエフェソにある、いくつかの教会に宛てて書き送られた手紙です。 1節から2節は手紙の挨拶です。最初の挨拶に続いて3節から6節では神様への讃美の言葉が記されています。父なる神様は、わたしたちを罪から救ってくださった、救い主イエス･キリストの父としての神です。その神への讃美です。この神による救いについて、4節では「天地創造の前に、神はわたしたちを愛して、御自分の前で聖なる者、汚れのない者にしようと、キリストにおいてお選びになりました」とわたしたちの救いは天地が造られる前に決定されていたということが語られています。すべてに先立ってイエス・キリストにおいてなされたことが記されています。驚くべきことにここで「天地創造の前に」にすでにその御心において神はわたしたち一人ひとりに目を留め愛してくださっていたのです。神は永遠の昔からキリストにおいてわたしたちを愛し、救いと祝福へとあらかじめ定めてくださいました。 それでは、あらかじめ決められたことは、どのように実現されたのでしょうか。それは「神の救いのご計画」においてです。「神の救い」とは、罪からの救いです。人間の罪を神は御子イエス･キリストにおいて、その血によって贖ってくださいました。罪とは、わたしたちの意識や認識の範囲内にしかないものではありません。わたしたちは自分が意識するしないにかかわらず罪を犯しています。「わたしたちはこの御子において、その血によって贖われ、罪を赦されました。」 贖うとは、買い戻されるということです。罪の奴隷であったわたしたちが奴隷の身分から神様によって、買い戻され罪の支配から解放されたのです。罪ゆるされ自由になったのです。主イエス･キリストの血、十字架の出来事によってわたしたちの罪が赦されたのです。このことによって罪の支配ではなく、まことの命に生きる者とされたのです。「これは、何よりも神の豊かな恵みによるものです。」神はこの豊かな恵みを「わたしたちの上にあふれさせ、すべての知恵と理解とを与えて秘められた計画をわたしたちに知らせてくださいました。」 わたしたちは主イエス･キリストによる救いという「秘められた計画」即ち「神の救いのご計画」を知ることを赦されました。それは福音を聴くことによってです。その計画とは、天の父なる神様がキリストにおいて、わたしたちを救ってくださるということがその内容です。その計画の目的は「以前からキリストに希望を置いていたわたしたちが、神の栄光をたたえるため」ということです。わたしたちの人生の目的は「神の栄光を讃える」ことです。それが神が与えてくださった、わたしたちの人生の目的です。 「主を賛美するために民は創造された。」（詩編102篇19節） わたしたちが人生において神様から求められるのは、わたしたちが主イエス･キリストの救いの出来事を福音において聴いて、信じ、「約束された聖霊で証印を押され」即ち、洗礼を受け教会に加えられるということです。それは、わたしたちが神の栄光を讃える者となるためです。このことが主イエス･キリストにあって選ばれ、愛されたわたしたちの人生の目標です。それでは、神の栄光を表すにしても、讃えるとはどのようなことでしょうか。 それは神様がわたしたちひとり一人に対してお決めになることです。神様からひとり一人に与えられた賜物はその目的のために用いられるのです。神様はご自分の栄光を表すためにわたしたち一人ひとりを用いてくださいます。わたしたちは祈りにおいて、神様の栄光が表されますようにと祈ります。わたしたち一人ひとりの人生は神の栄光のためにあるのです。わたしたちはこの神を畏れつつ、その神様のとの交わりの中に生きていきます。神との交わりの多くは祈りによってなされます。色々な形を通してわたしたちは神様と出会います。そして、その頂点は、その原点ともいえることは神様への礼拝です。礼拝こそこの神様との交わりが最も深められるところなのです。この世に教会が存在する意味はここにあります。わたしたちは礼拝に生き、神に一切をゆだねて、信頼をして従うのです。わたしたちは、人生において、神様との交わり、神様への礼拝を中心とする生活を求め、それを確立していくことが大切です。そして、そのことこそがわたしたちにとっての救いの道なのです。その道を終わりの日までひたすらに歩んでいけるように祈り求めてまいりましょう。 閉じる